BAL株式会社|運動指導者の「次」を創る
動作分析ができても、現場で使えない理由
2026/09/05
今日は、4日間かけて撮影したコンテンツを全部ボツにしたときの話を書きます。
そこで気付いたのは「大事なことは、動作分析そのものじゃない」ということでした。動作分析ができるようになった、その先で現場に本当に必要になるものは何なのか。実際に起きたことに沿って、3つに整理して書いていきます。
4日間の撮影が、全部ボツになりました
鈴木亮司先生の「動作分析」をテーマにしたコンテンツ収録の、元々予定していた期間の最終日にですね。
結論から言うと、その4日間で撮影してきたもの、全部ボツ。
ということになりまして、久々にメンタル的にもやられてまして。ただ、そこから得るものもあったというのが今日の話なんですけども。
いや、この4日間もかけて収録をしてきて、それが全部ボツというのは、これまでBALをやってきた中でも初めての経験でして。
しかも、もちろんこの4日間手を抜いていたわけでもないし、なんなら、この撮影に入るまでの1ヶ月半くらいも鈴木先生とは何回も打合せを重ねてきただけに。
それだけ自信を持って制作に入ったものだからこそ、「今回、これじゃない」と結論付けたのは、結構なメンタル的には来るところがあったわけですけども。
「大事なことは、動作分析そのものじゃない」
じゃあ何で今回「これじゃない」と決定したかって、超簡単に言うと、「大事なことは、動作分析そのものじゃない」と気付いたからなんですね。
いや、こんなこと言うと怒られそうなんで。もちろん、動作分析が出来ることそのものも大事なんだけど、それが出来たからなんだ、ってゆう。
多くの人がやっているのは「単一の筋」で見る動作分析
皆さんが思う動作分析って恐らく「この動作で働く組織は〇と〇と〇と…」みたいな。理学療法士の方とかだとね、こういうのは実習とかで結構やらされるみたいなことは聞きますけども。
トレーナーだと多分「単一の筋」でこういう見方をする人が多いと思うんですね。この動作の時に働いてる主働筋はなんちゃら筋、みたいな。
単一の筋で考えること自体がそもそもナンセンスみたいなところもあるんですけど、まぁでも、最初はそういう見方でも良いと思うんですね。そこからもっと複合的に見れるようになっていくもんなんだと思いますし。
分析できても「どこに持っていくか」が分からなければ意味がない
で、今回僕らがやろうとしてたのは、もうちょっとその先のことで。
結局、動作分析が出来たところでその「正解」、つまり、その見抜いた分析をどこに持っていくべきなのか「何に使うのか」が分からなければ意味が無いじゃないかと。
ということで、トップアスリートの動作分析を元に、一つの運動、一つの動作の正解を示す。それっていうのは、僕らが考えている「普通」とは結構かけ離れていて。
やり投げの選手の動作を比べて見えたこと
以前、その例として「やり投げの選手」の話を書いたことがあるんですけども。
当時、やり投げのトップ選手の動作を比較していく中で、国籍から体重から身長から色んな要素を見ていったんですけど、「槍を投げる瞬間の腕振りの速度」。ここに、強い共通点が見えたってゆう。
つまり、如何にここの速度を早くトレーニングをするかというのが、やり投げで結果を出すための肝なんじゃないかと。
こういう手がかりを一度知ってしまうと、皆さんも、もう「そのためのトレーニングをしないといけない」と思えるじゃないですか。
つまり、「知ってしまったら、もう元の自分の考えには戻れない」ってゆう。
これはアスリートの例ですけど、こういう話が日常生活動作からトレーニングまでに色々出来たら、これまで科学的根拠を持たずに指導していた人たちの重要な指針になるんじゃないかと思って、今回の収録に臨んだんですね。
収録最終日、点と点が線で繋がった
けど、収録が進んでいけばいくほど、何か、何かは分からないんだけど、違和感がある。
で、収録最終日ですね。僕と鈴木先生と、あとは理学療法士のお二人を交えて、この違和感の正体を突き止めるために話し合いをしてたんですけど。
言ってしまえば、その日なんかはもう心のどこかで「(もう今回はダメかもしれない…)」と思ってたし。それっていうのは、自分がここまでに積み上げてきたものだったり、経営者として、ここまで決して少なくない金額のコストを単に積み上げてしまったことの責任だったりと、結構そのストレスがピークに達してたんですけど。
最後の最後ですね、点と点が線で繋がる感覚というか。それが降ってきたのが本当に最後諦めかけてたときで。
それが大きく3つの点が線になって。
① 単体ではなく「連動」を見る
一つ一つの動作の分析も、大事。でも、そこで必要なのは「連動」で。
どの動作の時に、筋や関節、神経と様々なものがどうやって絡み合って一つの動作になるのかってゆう。まずその「連動性」を見れるようにしないといけない。
② 主観ではなく「客観的なデータに基づく正解」を示す
でも、これが出来たところで結局、さっきで言うところの一つ一つの動作の「正解」、客観的なデータに基づく正解を示さないといけない。
これが、元々僕らがやろうとしていたこと。多くの人が「このスクワットが正しい」と思っていたところに、「主観的に正しい」ではなくて「客観的に正しい」と言えるものを作ること。
③ 原因を把握して、何をすべきかを考え、種目を選択できる
で、もう一度その上で「じゃあ結局、そのためには何をしないといけないのか?」。
つまり、
・動作の連動が見抜ける
・持っていくべき正解もわかる
だから、どこに原因があるのかが把握出来て、何をすべきか考えられる・そのための種目を選択出来ること。
ここまで出来ないと、意味がないってゆう。
①~③は、バラバラに教えられている
①から③までのことっていうのは、学問として成立してるものもあれば、そうじゃないものもあって。で、教えられてたとしてもそれがバラバラに教えられてたりして。
こういう全ての点を線でつないでいくってゆう、言ってしまえば「前代未聞」なプロジェクトに最後の最後に発展しまして。これをやるためには、もう一度全てを考え直さないといけなくて。よし…やるしかないなと。
元々、「動作分析」というテーマだけで「バイブル」を作ろうとしてたものが、プロジェクト開始から約2ヶ月経って、ここでまた進化したってゆう。そういう初めての経験をさせてもらっていました。
BALの中で「バイブル」と位置付けてるものが、これまで木内先生と作ってきた2つで。これと同じなのが最低ラインで、もしこれが作り切れたら、その2つ以上のものが出来上がる予感がしていました。
ハッキリ言って、ここに至るまでに僕だけじゃなくて、鈴木先生もかなり追い込んだところがあって。でも、これを経たから出来た結束力もあって。こういうドラマも含めて、皆さんに「最高の教育」をお届けするために、改めて気合入れ直していこうと思っておりました。
そして今、思うこと
さて、ここまでが2年前に書いた話なんですけども。
この「点と点を線でつなぐ」って話、今も僕の中では一番大きなテーマで。さっきの①②③もそうなんですけど、学ぶ側からすると、これって全部バラバラに置かれてるんですよね。解剖学はここ、バイオメカはここ、評価はここ、って。
でも現場で困るときって、いつも「自分の課題」の側から始まるじゃないですか。
「このクライアントの動き、どこから見ればいいんだろう」とか
「この評価の次、何をすればいいんだろう」とか。
そのときに、バラバラに置かれているものの中から、自分の課題に必要なものをたぐり寄せられるかどうか。
そこを仕組みにしました。BAL STUDIOのSearchです。
現場の課題から、必要な知識をたぐり寄せる
現場で困ってること、評価したいこと、学びたいテーマを、そのまま言葉にして検索してもらうだけです。
「動作の連動をどこから見ればいいのか」でも、「評価の次に何をすればいいのか」でも、そのままでいい。そこから必要な講義に辿り着けるし、学習ルートやMY STUDIOにも繋がっていきます。
よかったら、一度検索してみて下さいm(__)m
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